〜廢人への最短距離〜
Abandon All Hope, Ye Who Enter Here
Updated on 1998/10/24
italkとは、インターネットを介して複数の人が文字ベースの会話を楽しむシステムです。
italkサーバーの運用については、italkサーバー運用ガイドを参照してください。
italkを利用するには、 italkサーバーの動いているコンピュータにIP接続できる環境、 またはそれらにログインできることが必要です。 サーバーに接続するためのソフトウェアとしては、 とりあえず一般のtelnetソフトウェア(UNIXのtelnetコマンド、 Windows95/NT付属のtelnetなど)が利用できます。 また、大手パソコン通信BBSの中にはtelnet機能を提供しているところがありますが、 ポート番号が指定できるようになっていれば、 そこからitalkを利用することもできます。
なお、italkでは日本語コードとしてEUCを使っていますので、 telnetクライアントや通信ソフトの設定を あらかじめ確認しておいてください。
さて、準備ができたら、 telnetを使ってサーバーに接続します。 サーバーの所在は後述しますが、 その中の一つである、 ホストmain.italk.ne.jpのポート番号12345 につないでみましょう。 UNIXでは次のようになります。
% telnet main.italk.ne.jp 12345
Windows95/98/NTのtelnetを使う場合は、 あらかじめ「ターミナル(T)」→「設定(P)」で「ローカルエコー」をチェックし、 「漢字コード」は「日本語EUC」にしてください。
うまく接続されれば、そこはもうitalkの世界です。 まずはじめに、ハンドルを入力します。 そうすると、最近の発言が10行表示されます。 あとは、集まった人々と会話を楽しんでください。 なにか一行入力すると、それはあなたの発言として皆に送られます。 また、他の人の発言はあなたの画面に表示されます。
italkから抜けるには、行の先頭で/qと入力すると、 telnetの接続が切れます。
italkサーバーは主に以下のところで動いています。
ポート番号としては12345を使うのが慣例となっています。
italkでは、/で始まるコマンドを行の先頭から入力することにより、 いろいろな機能が使えます。 コマンドは以下の通りです。
| コマンド | 機能 | 由来 |
|---|---|---|
| /? | コマンドの説明を見る。 | ? |
| /w | 今いる人々やサーバー自体についての情報を見る。 | who |
| /r [行数] | 最近の発言を見る。デフォルトは10行。 | rewind |
| /ra | その日の全発言を見る。 | rewind all |
| /rn | 前回のログアウト以降の発言を見る。 | rewind new |
| /h ハンドル | ハンドルを変更する。 | handle |
| /s [状態] | 自分の状態を主張する。空なら取り消す。 | status |
| /p ユーザー番号 メッセージ | 特定の人に電報を送る。 | private |
| メッセージ>>ハンドル | 伝言を送る。 | |
| /m メッセージ>>ハンドル | 裏伝言を送る。 | message |
| /a メッセージ | アナウンスをする。 | announce |
| /ml | 伝言・裏伝言の受取人を見る。 | message list |
| /al | アナウンスの一覧を見る。 | announcement list |
| //メッセージ | /で始まる発言をする。 | |
| /q | italkから抜ける。 | quit |
/sの「状態」とは、現在自分がどういう状態にあるか (自分の居場所とか、ちょっとマシンの前を離れているとか) を主張するものです。 何でも好きなように書けます。 /wすると、状態を主張している人についてはそれが表示されます。
italkには、会話を中継する以外にも、便利な付加機能がついています。
italkでの会話は、そのときログインしている人すべてに伝わるわけですが、 場合によってはそのうちの誰かと水面下で密かに会話したいこともあるでしょう。 そのようなときには、電報機能を使います。
/pコマンドを使って、 特定の人に秘密のメッセージ(「電報」)を送ることができます。 送ったメッセージは、自分および宛先の人の画面にのみ表示され、 他の人に知られることはありません。
/pコマンドは、
/p ユーザー番号 メッセージ
という形式です。 ユーザー番号とは、/wコマンドでハンドルの右に表示される4桁の番号で、 この番号を使って電報の宛先を指定します。 あらかじめ/wコマンドを使って、 相手の番号を調べておいてください。
italkには、留守番電話のように伝言を残す機能もついています。 方法は簡単で、
伝言内容>>ハンドル
という形式のメッセージを送ります。 例えば、
日曜の正午にいつものところで>>八重樫
という具合です。 こうすると、「伝言君」が、この伝言を預かってくれます。 その後、 指定したハンドルの人 (ここでは「八重樫」) がログインすると (または、誰かが/hでそのハンドルになると)、 「伝言君」が伝言を再生します (伝言君は擬似ユーザーなので、/wしても表示されません)。
いったん預かった伝言は、 再生されるまで半永久的に残ります。 サーバーが落ちても、 再度サーバーを起動すれば、 以前の未再生の伝言は残っています。 未再生の伝言を確認したり取り消したりする方法はありませんので、 もし変な伝言を残してしまったりしたときは、 サーバーの管理者に相談してください。
秘密の会話として電報があるように、 伝言にも秘密の伝言「裏伝言」があります。 裏伝言を残す場合は、 頭に/mをつけて
/m 伝言内容>>ハンドル
とします。 その後、指定したハンドルの人がログインすると (または、誰かが/hでそのハンドルになると)、 その人の画面に密かに伝言が表示されます。
なお、ログイン時のハンドル入力、 および/hでのハンドルの変更はまったく自由にできますので、 誰かが他人の名を騙ると、 その人宛の伝言(裏伝言も)が読めてしまうことになります。
サーバーの運用に関係する情報など、全員に確実に知らせたいことがあるときには、 アナウンス機能を使用します。
/a メッセージ
とすると、それ以降にログインしてきたすべての人に対して、 このメッセージが一度だけ裏で伝言されます。 単に/aとすると取り消されます(他人のアナウンスには影響ありません)。
なお、/alにより、 現在有効なすべてのアナウンス(すでに自分が読んだものも含めて)の一覧を見ることができます。 また、/mlにより、未読の表伝言・裏伝言の宛先の一覧を見ることができます。
Muleを使っている場合は、 italk.el を使うことにより、快適にitalkを楽しむことができます。 italk.elの主なメリットは以下の通りです。
入力画面と表示画面が分離されているので、 入力中に他人の発言が表示されてもじゃまにならない。
italkサーバーが動いている主なホストを覚えているので、 いちいち入力する手間が省ける。
時刻・ハンドル・発言などが色分けされ、見やすい。 (ウィンドウシステム上ででMule 2.0以上を使用した場合)
特定の人と電報で内緒話をするときに便利な 「電報モード」を装備。
italkの会話中にURLが登場した場合、強調表示される。 URLを中クリックすると、Netscape NavigatorがそのURLをアクセスする。 (ウィンドウシステム上でMule 2.0以上を使用した場合)
Windows95/NT環境のitalkクライアントとしては、 WItalk2 があり、同様の機能をもっています。
さらに、UNIX環境では、 xitalkbiff/italkwho により、現在italkをしている人の一覧をいつでも見ることができます。
italkでは通常、発言はすべて記録されています。 発言を記録したファイルのことをログといいます。 ログはJISコード(Muleの*junet*)で記録されています。
main.italk.ne.jp などいくつかのサーバーに関しては、 過去のログがWWWで取得可能になっています。 ログを取得するには、 httpget.pl というPerlスクリプトを使うのが便利です。 これをmainとリネームすると main.italk.ne.jpのログが簡単に取得できます。 例えば、2日前のログを入手するには、
% main -s 2
とします。ログは標準出力に送られます。
また、ログをもとに、 発言数などを集計するitmonkey.plというスクリプトもあります。
italkの起源は、パソコン通信BBSホストプログラムmmmのtalkシステムにあります。 このシステムは、BBSにログインした人が交互にメッセージを残すことにより会話を進めていくもので、 見た目もシステムもitalkによく似ています。 ただし、電話回線を使うBBSという制約上、 同時に参加できる人数は限られている(SysOpを除けば通常一人)ため、 italkのようにリアルタイムに会話が進むものではありません。
一方、インターネットのWWWでは、 はらだ氏 (仮名)によるWWW掲示板システムが開発されました。 これは、書き置きメッセージを蓄積していくものです。 このシステムは、より洗練された WebNEWs へと受け継がれていきます。
さて、このWWW掲示板システムにたびたび顔を見せていた 八重樫氏 (仮名)は、 自分のホームページ上にmmmのtalkを模したチャットシステムを構築します。 これは www-talk と呼ばれ、一時期非常な活況を呈していました。 ここでは、WWWのフォーム機能を使って一行ごとに発言を入力しています。 これもやはり非リアルタイムな会話ですが、 まれに、知り合い同士が同時にここに接続し、 リアルタイムな会話が行われることもあったようです。
www-talkの実績を踏まえ、 八重樫氏はインターネット上のリアルタイム会話システムとしてitalkを開発しました。 当初のバージョンはバグが頻発する不安定なものでしたが、 常駐廢人たちに鍛えられて次第に安定したものになっていきました。 現在動作しているものは、 少人数(10人程度)の運用であれば安定して動作します。 ただし、多人数で極めて活発に利用していると不安定になることがあるため、 より安定性を高めた新たなitalkサーバーの実装が進められています。
(ハンドル表記、敬称略)
italkの創造主にしてボスザル。 italkの魔力によって、多くの人々を廢人もしくはサルとすることに成功しました。
IPの狭間に生きる男と呼ばれる彼は、 italk.elを開発してitalkの環境向上に尽力し、 www-talk時代からの常駐廢人としての面目を発揮しました。
ったく
italk.elを強化しました。 また、その他ろくでもないEmacs Lispを書き散らしました。
CYC
驚異の人工無能・相藤君を開発し、 人工無能の可能性を知らしめました。
中継君・xitalkbiff・WItalk2を開発しました。
italk.ne.jpを立ち上げました。
italkサーバーitalk+の最新版です。
Mule用italkクライアントです。
Windows95/NT用italkクライアントです。
中継君と、italk参加者一覧表示プログラムです。
italkのログを取得するツールです。
italkerによるitalkerのためのネットワークサービスです。
その日のmain.italk.ne.jpのログがitalk.el風に着色されて表示されます。
italkの概要と利用法を解説しています。このページです。
italkサーバーitalk+の運用方法です。
さびれていると不平を言うよりも、 すすんでごみをまきましょう。